20代のうちに任意整理したほうがいい理由

「借金で首が回らないがどうしたらいいかわからない」
「借金のことは親や身内にバレたくない」

などと、借金の返済に苦しんだり、誰にも相談できずに悩む若い方は多いと思います。

そんな方におすすめしたいのが、任意整理という手続きです。

20代の方には、聞き慣れない言葉なので、難しそうに感じたり、利用するのに不安を覚えたりするかもしれません。

任意整理の特徴は?メリット・デメリット

任意整理とは、お金を貸した人と借りた人が、裁判所を通さずに話し合いをして、返済金額を減額したり、返済期日を延期したりする債務整理です。債務整理の中では、裁判所を通さない唯一の方法となっています。

任意整理を行った場合、合意に至った内容に応じて、減額された借金を返済していきます。返済期間は、3年~5年に設定されるケースが一般的です。

そんな任意整理のメリット・デメリットは以下のとおりです。

【任意整理のメリット】

  • 利息カットによって、返済総額が減る可能性が高い
  • 手続きの手間が少なく、スピーディーに手続き可能
  • 職業制限や資格制限がない
  • 財産を処分する必要がないため、日常生活への影響が少ない
  • 整理する借金を選択可能

【任意整理のデメリット】

  • 借金がゼロになるわけではない
  • 合意に至らない可能性もある
  • ブラックリストに掲載される

任意整理の最大のメリットは、利息カットにより月々の返済が減らせる点と、財産を処分する必要がないことです。住宅ローンを組んでいる場合でも、それ以外の借金だけを整理できます。

一部、任意整理に応じてくれない金融業者もあるものの、手続きそのものがシンプルなため、「弁護士にお任せでOK」という手軽さも魅力の一つと言えるでしょう。

20代で債務整理した場合、将来的に大きな影響はあるのか?

20代の若い時期に債務整理をした場合、「将来に影響がどの程度及ぶのか」は不安な部分でしょう。将来への影響に漠然とした不安を抱え自己破産をためらっている人も多いのではないでしょうか。

ここでは20代で債務整理した場合の将来的な影響について詳しく解説していきます。

【結論】就職や転職、結婚などへ影響する可能性は少ない

結論としては、就職や転職、結婚など今後の人生の大きなライフイベントへ影響する可能性は低いと言えるでしょう。

もちろん債務整理をすることで受けるデメリットや制限があることは確かですが、就職や結婚などのライフイベントに大きく影響を与えるものではありません。

債務整理は根本的には多重債務などの借金返済に困窮する人を救済することが目的です。借金問題を解決し、人生をやり直せるように債務整理が存在しているのです。もちろん、当初の約束を守らないことでデメリットを受けることはありますが、将来において大きな影響を与え続けるようなものではないと言えます。

状況が深刻化するほど選べる手続きが制限される

債務整理は借金問題の解決に非常に有効な手段ですが、借金の状況が悪化すればするほど手続きの選択肢が少なくなっていきます。
また利子の金額も恐ろしく増えていきます。

債務整理手続きのうち、任意整理や個人再生は手続後に残った借金を返済していくことが前提になっているため、返済能力がないとみなされれば手続きすることができなくなってしまいます。

自己破産や個人再生になるとデメリットや制限が増える

任意整理の場合、カットの対象となるのは基本的に利息部分のみです。元金部分については返済していかなければならず、返済できるだけの収入を求められます。

20代の場合、収入がそれほど多くないことが多く、借入金額が膨らんでしまうと返済目処が立たなくなることもあるでしょう。そうなれば自己破産や個人再生など他の手続きを選択せざるを得なくなってしまいます。

自己破産の場合、資産の処分が必要になりますし、ブラックリスト期間も長くなるなど任意整理に比べてデメリットや制約事項が増えてしまいます。

放置していても状況は深刻化する場合が多い

借金問題は放置していても決して解決しません。それどころか状況はどんどん深刻化していきます。

例え毎月の返済ができていたとしても、ギリギリの状況なら返済してもほとんど元金は減らず利息だけを払い続けることになり、いずれは返済に困り延滞する状況になりかねません。

延滞すれば遅延損害金により借金額が増えていく

返済が延滞すると利息とは別に遅延損害金が発生します。遅延損害金とは、借金の返済を遅延した場合に発生する違約金のことで、通常の金利よりも高く設定されています。

返済が遅れれば遅れるほど遅延損害金は増えていくため、借金総額が膨らんでいくことになります。

強制執行される可能性も

そのまま滞納が継続すれば、何度かの督促を経てやがては債権者によって訴訟が起こされ、給与や資産の差押えといった強制執行につながる可能性も出てきます。

強制執行されれば、差し押さえの通知が会社や自宅に届くため、周囲に借金があり返済できていないこともバレてしまいます。

将来に重要なライフイベントが控えている

将来に重要なライフイベントが多く控えていることも早めに債務整理したほうがいい理由の1つです。

20代であればまだ結婚していない人も多いはずです。今後結婚して子供が生まれたり、車や家などの大きな買い物をしたりと、年齢を重ねればまとまったお金が必要になるライフイベントが次々と出てきます。その際に借金を抱えた状態でいると思うような生活が送れない可能性もあります。

また債務整理をしても、ブラックリスト入りにより一定期間は新たな借入やクレジットカードの作成ができません。ライフイベントでお金が必要になったときに、ローンが組めないなど弊害がでてくることもあり得ます。

これらのライフイベントが訪れる前に借金問題を解決しておくことでこれらのリスクを回避することができるでしょう。

まとめ

20代で債務整理することを考えると、将来への影響が不安になると言う方も多いでしょう。

もちろん借金の完済を目指せるのであれば、返済を継続することが一番です。しかし返済が厳しいと少しでも感じているなら、できるだけ早く債務整理も含めた借金問題の解決に動くべきです。

「20代なのに」ではなく「20代だからこそ」です。債務整理には確かにデメリットもありますが、将来に亘って大きく影響を及ぼすものは多くありません。むしろ、早く債務整理をした方が将来への影響を抑えられる可能性が高くなります。

借金の返済が厳しい状況を放置すれば、今は返済できていたとしても元金はほとんど減らず、やがては延滞する可能性も少なくありません。延滞すれば遅延損害金の加算や最悪の場合、強制執行など状況はさらに悪化していきます。

そうなる前に債務整理を検討することで、より広い選択肢から借金問題の解決を図ることができるはずです。債務整理について不安があるなら、まずは弁護士に相談し、取りうる選択肢や不安点について話を聞いてみることをおすすめします。

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シン・イストワール法律事務所さん 

アース司法書士事務所

弁護士法人ひばり法律事務所

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