アンラーニングって何?

いくつになっても成長したい、新しいことに挑戦していきたい。向上心、学ぼうとする意欲は素晴らしいと思います。

 ただ、気になることが1つあります。こういう文脈で語られる「学び」については、常に「インプット」、つまり、「これから何を学ぶか? 何を得るか?」だけが重要視されているということです。「未来に向かってどう成長していきたいか」を考えるとき、多くの人は、未来だけに目を向けて、そのために最大限のインプットを行い、それらをため込んで、自分を大きくし、誤った方向に行く可能性があります。

 学びというのはたしかに、知識や情報をどんどんプラスしていくこと、自分の中にため込んでいくこと、それによって思考の力を高めていくことです。しかし、そのプロセスの中で「インプット」以上に大切なことが、実はあります。

 それが「アンラーン」です。アンラーンとは何か? 英語のつづりはunlearn です。

アンラーニングの重要性

世界的な感染症拡大や政情不安、急激な技術革新、気候変動など、我々を取り巻く環境は急速に変化しており、不確実で複雑、あいまいさを増しています。そのような環境下では、変化に柔軟に対応するため、アンラーニングで従来の知識や価値観を捨て、自らを変革していく姿勢が求められます。

また、変化が激しい世の中においては、新しい概念や価値観がどんどん生まれ、それに伴い新しい仕事や役割も生まれます。そういう仕事や役割を担う場合にも、アンラーニングが求められます。時代遅れになった知識や価値観をリセットし、常に最新の情報をインプットしていく必要があるからです。

 

私の失敗談

アンラーニングせずに、今までの価値観に囚われると、自分の固定観念で仕事、生きていくことになり、環境に適応できなくなります。

私も以前は外資系企業で仕事をしておりまして、数字に追われる仕事をしておりました。
数年間働いた後にふとしたきっかけでスタートアップ企業で働きましたが、当初はかなりギャップを感じました。
大きなギャップとしては、スタートアップではルールやマニュアルが全くなかったことです。外資では当たり前のように業務毎のマニュアルがあり、常にそれを参照しながら業務を行いますが、スタートアップではルールやマニュアルを1から作っていかなければなりません。

正直、入社当初はかなり驚きました。また、スタートアップに入社する方も自分とは関わったことがない業界でしたり、職種、考え方も異なるメンバーも多かったので、最初のほうは自分の前職での仕事のやり方や考えで仕事を進めており、衝突を繰り返したことがよく起こりましたね。。。
私も社長から考え、固定観念を見直すようにと何度も言われ、ようやく考えを見直すようになりましたが、苦労した経験があります。

アンラーニングのコツ

私の失敗談、経験からアンラーニングのコツは下記やり方かと思います。

1 これまでのやり方ではうまくいかないと自ら気づく、あるいは周囲から指摘される
2 気づきや指摘を素直に受け入れる
3 これまでのやり方はどこまで使えて、どこから使えないかを分析し、修正する

1は私のように働く環境の変化、転職でしたり、異動などで起こることが多いと思います。
たとえば転職した場合、元の会社で成功した経験が100%活かせると思っている人はいませんよね
しかし、7割程度は活かすことができると思い、これまでのやり方を踏襲すると失敗するケースが多いと思います。これまでのやり方で進めると職場の人間関係にひびが生じる可能性があるので、注意してください。
巷では実際には3割程度しか活かせないことが多いと言われているそうです。
アンラーニングを実施し、自分の考え、仕事のやり方を見直すことがいかに重要かがわかると思います。

経営学者で有名なドラッカーでも同じことを過去に発言しております。
自分を「再教育」(Reeducate) することの重要性。
生産的であるために、二つの「学習」が必要であり、「ラーニング(Learning)」と「アンラーニング(Unlearning)」であること。
自分に染み付いている固定概念や常識の中から、思い切って捨てるべきものを捨てるということです。

とは言ってもアンラーニングは難しい。

「過去の成功体験を捨てることができない」「自分なりの型に固執する」という点で軌道修正が難しい人がでてくると思います。
私も転職先で同僚が前職の仕事のやり方を固執して、うまくいってない例を多く見てます。
一番大切なのは新たな考え、思考を受け入れる素直さであったり謙虚、そして柔軟性ではないでしょうか。

最後に

将来、近い未来、ますますアンラーニングが重要と言われると思います。
AIの進化、DXの推進等が進み、常識だと思ってたことが、古い考えになり、考え方を見直さないとあっというまに周囲に出遅れる、時代についていけなくなる可能性があると思います。
私もこの点を意識して、素直さ、周囲の考えを受け入れるようにして、行動していきたいと思います。

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