借金とうつ病

借金を抱えていると何かと悩みが増えるため、精神的に追い込まれてしまう人は少なくありません。その結果、うつ病となるケースは大いに考えられるでしょう。

そのため、借金を抱えている状況を打開する解決策を知りたい人は多いのではないでしょうか。また、借金を放置しておくリスクについても理解する必要があります。

そこで今回は、うつ病が原因で借金を返せないときに取るべき行動とは何かを紹介します。また、問題解決に繋がる債務整理についても解説するため、ぜひ参考にしてみてください。

多くの人は労働によって収入を得ています。生きるうえで働き収入を得ることは必須ですが、労働中のストレスなどが原因でうつ病になるケースは少なくありません。

そして、仕事が原因でうつ病になってしまうと、仕事を辞めるという選択をする必要も生まれてきます。

 働けなくなると収入ストップに繋がり、生活費やローンなどを仕事以外の手段で工面しなければなりません。そのような状況から、金融機関などの借金に繋がる可能性があります。

さらに、うつ病は長期的に抱えるケースが多く、その間の支出を賄うために借金を増やし、最終的に貯金などでは返済できない金額になるリスクもあります。

また、借金のストレスが原因でうつ病が悪化する可能性も考慮しなければなりません。返済督促に追われることでうつ病が進行し、仕事復帰が遠のくという悪循環に陥ることも考えられます。

うつ病状態で借金を抱えてしまうと、自力での解決は難しいと解説しました。しかし、そのまま借金を放置しておくと以下のようなリスクに繋がります。

主なリスク

  • 取り立てに遭う・遅延損害金が発生する
  • 仕事に支障をきたしかねない
  • 人間関係に悪影響を及ぼしかねない

取り立てに遭う・遅延損害金が発生する

借金を放置していると、金融機関などから督促状が届きます。早く返せば遅延損害金は少額で済みますが、放置期間が長くなるほど利息や損害金は雪だるま式に増加してしまいます。

督促状や電話などを無視していると、金融機関の担当者が自宅まで取り立てに来る可能性もゼロではありません。

 賃金業法21条で午後9時から午前8時までの訪問は禁止されていますが、それ以外の時間に訪問された場合、家族や同居人に借金がバレてしまうでしょう。

督促状や電話が来た場合は無視をせず、まずは金融機関に連絡することが大切です。そのときに返済が困難であっても、状況を伝えて返済期間の先延ばしなどを相談できるかもしれません。

人間関係に悪影響を及ぼしかねない

金融機関などからの借金を返済できない状況に陥った場合、家族や友人にお金を借りて返済に充てようと考えている人もいるかもしれません。

しかし、いくら信頼できる間柄とはいえ、家族や友人からの借金は人間関係に悪影響を及ぼしかねないため十分注意してください。

金融機関などからの借金とは異なり遅延金なし・無利子で借りやすいといった理由から、返済に対する意識が低くなりかねません。その結果、人間関係に亀裂が生じる場合があるのです。

 仲が良いから返済が遅れても大丈夫といった甘い考えで借りていると、最悪の場合、訴訟を起こされ刑事事件に発展するリスクもゼロではありません。

仮に借金を返済しなくて良いと言われた場合、絶縁される可能性も否めません。家族や友人からお金を借りる際は、金融機関などと同様に金額・返済期日を記した借用書を作成しましょう。

うつ病で借金を返せないときに取るべき行動

紙幣を持つ人

仕事によるストレスが溜まった結果、うつ病が発症してしまうケースは少なくありません。その上、借金があると余計ストレスが増築され心に余裕ができなくなってしまいます。

では、うつ病によって借金が返せない場合どのようにしたら良いのか、その対処法についてご紹介します。

うつ病で借金を返せないときの対処法

  • 病院を受診する
  • 傷病手当金を受給できるか相談する
  • 勤務先に休職届を出す
  • 障害年金の受給手続きをする

病院を受診する

安定した収入が無いという不安な状態から抜け出すには、一刻も早く仕事に復帰することが大切です。

しかし、うつ病が回復しないまま仕事へ復帰することは難しく、最悪の場合は症状を悪化させてしまう可能性も否定できません。

 うつ病を治して仕事に復帰し借金を返済するためにも、病院を受診しましょう。精神科・心療内科・カウンセリングなどを受診し、体力と精神力の回復に努めてください。

一時的な症状の緩和ではなく、長期的に仕事を続けられる土台作りが必要です。

うつ病で借金を返せない場合は債務整理するのも一つの手

債務整理とは、借金や利息の減額、免除などにより借金問題を解決するための手段です。

返済に追われる毎日から解放されるメリットがある一方で社会生活上の弊害を生む要因にもなるため、本当に債務整理を進めて良いかは慎重に考えてからアクションを起こしましょう。

なお、債務整理には主に以下の手続きがあります。それぞれの概要やメリット・デメリットを解説するため、ぜひ参考にしてみてください

任意整理

任意整理とは、毎月の返済金額を減額するために借金の減額や金利の引き直しなどの交渉を行い、生活に支障のない範囲での返済を行えるようにする手続です。

任意整理をした結果、過払い金が発生していたことが判明することがあり、その場合は過払い金請求により支払い過ぎていたお金を取り戻すことができます。
裁判所を通さずに貸金業者と交渉を行うのが特徴です

民事再生(個人再生)

民事再生とは、現在の借金が返済困難であることを裁判所に認めてもらい、減額された借金を3年~5年かけて分割で返済していく手続です。

借金の額が5,000万円以下の方は、最低返済額が最大10分の1(借金の額等により異なります)まで減額される(住宅ローンは除かれます)可能性があります。
個人民事再生の特徴としては、住宅などの財産を維持したまま借金を整理することができ、特定の職業に就けないといった資格制限などを受けることもないことが挙げられます。

自己破産

自己破産とは、財産がないために支払いができないことを裁判所に認めてもらうことにより、法律上、借金の支払義務を免除してもらう手続です。

住宅や車など、高価な財産は手放さなければなりませんが、今後の収入を借金の返済ではなく生活費に充てられるようになります。
また、戸籍に残ったり、会社(就職)に支障があったりということはなく、家族が保証人になっているなどの事情がない限り、家族にも影響が出ることはありません。
自己破産は「人生の終わり」ではありません!借金の心配をなくし、これからの人生を前向きなものにするための法的な手続です。

悩んだときは専門家に相談するのがベストです!!
相談料は無料となりますので、ご安心ください。

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